な〜んだ
前ページの例文を読んで「な〜んだ、そんなことか?」と思った人もいるかもしれませんね。そんな「つなぎ」が既にできる人も、まだできない人もそう思う人が多いかもしれません。
- 既にできる人でもそう思いがちなのは実はこんな所にあります。海外での経験や外資での経験を通じてなが〜い時間をかけて半分無意識に身につけたものであることが多いからです。今や自分で無意識にやっているため、それを時間をかけて習得してきた過程も重要性もあまりクリアーに思い起こせないからです。
- また、既にできるよ、と思っている人の中にも実はタイミング、イントネーションなどとっても白々しく、とってつけたような無理なつなぎをしていて自分でもそれに気が付いていない人が多いのももう一つの理由でしょうね。
- そしてまだできない、あるいはそんなもの必要ないと思っている人たちです。たとえば、前ページの例文を読んでみて実際話されている音、タイミング、ニュアンスが目に浮かばなかった人々はまだできない人です。まだできない人々の多くはそんなものはあまり重要ではないと思っているかもしれませんね。
- 例文をみていただいたら分かると思いますが、ほとんどのつなぎ言葉は相づちであったり、間をつなぐための意味のない単語であったり、文脈の接続をスムースにするための接続詞関連であったりします。こんなのいつでも言えるよ、とおもっていても実際にはなかなか実践の会話で「スムースにナチュラル」に使いこなせるものではありません。
- しかし使いこなせたときにはこれはverbalなcommunicationではとても効果があります。相手が会話に入ってくるのが分かります。connectしてくるのが分かるといった方がいいでしょうか。
- 本当の意味でちゃんと「つなぐ」ことのできる人をたとえTOEIC900点以下で見かけることはまずありません。いろいろな人を見ましたが、実力表の1級の後半でやっとうまく使う人がちらほら見られ始める、そんなレベルです。それだけ実は簡単でない、と私は思っています。
- 日本語を話す外国人をテレビなんかで注意して見てみてください。これが自然にできている外国人はとても自然にcommunicationにとけ込んでいきます。つなぎの全くない、あるいはまだ白々しい、あるいは不自然に多すぎるつなぎは我々ネイティブにはとても不自然に映りその分、こちらが無意識に「引いて」いるのが分かるはずです。同じことをあなたの相手の外国人も感じているわけです。